54.灯台下暗し
先日、傘を握りしめて、傘がないとパニックになった話を書いたばかりだが、
今度は家の中で発生した遺失物の話をしよう。
母:「ねぇ、お母さんの白いカップ知らない?」
私:「ん〜?あのマグカップでしょ〜?」
母:「そうそう。さっきから探してるんだけど、ないんだよねぇ。見なかった?」
私:「あったよ、戸棚の中に。見たもん」と扉を開けてみたが・・・
そりゃそうだ、母が探しているのだからもちろんそこにあるはずはなく、影も形もかけらもない。(--;)
私:「朝はそこにあったんだよ〜。見たもん」
母:「棚からから出して使ったの。それからないんだよねぇ〜」
私:「なんとなく台の上に置いちゃったりとか、その辺にないの?」
母:「どこ探してもないの。何気なく置いちゃったんだと思うんだけど」
こうなったらとことん探そう!僕らは 怪しい探検隊! (^o^)/
(※昔。次の発売を待てないほど椎名誠さんの「怪しい探検隊シリーズ」が大好きだったもので・・・笑)
そんな私の独りよがりな勝手に 探検隊結成&出陣式 を母は知る由もなかったが、
二人で部屋やキッチン、挙句に 玄関 の果てまでも。
小さな家を隅から隅まで探しに探してはみたものの、カップは・・・ない。(-"-;) 探検隊もあえなく解散。
「お母さんならキッチンか居間くらいだよね〜、カップ持って歩くの」
「そうだと思うんだけど・・・あなたの部屋にもない?」
「あるわけないじゃん。って言うかあったらそもそもこんなとこに置かないでって文句言ってるよ」
「だよね〜。ないよねぇ〜。ないんだよね〜」
どこをどう探しても全然見つからない。
こんなとき 刑事 なら・・・現場に戻って・・・証拠を・・・
というわけで、やっぱり再びキッチンを探・・・あるわけないか。ん?
あきらめかけて振り返った瞬間、かすかに白い影が横切った。(゜゜)あ・・・。
一ほほほ。(* ´艸`) 奥さん、奥さん、そこの中、ごらんなすって!
ほら。よく使うでしょ。あなたも私も大好きな料理の味方!レ・ン・ジでチ〜ン♪
さみしそうに、ずっとそこから出してもらえるのを待っていた白いカップ。
「朝から私。この中で温まって、それからずっと待ってたんです、出してもらえるの」
ふりしぼる声が聞こえるように、ぽつんとたたずむその姿。
あんなに探したのにね、カップはコップでロボコップ。
東大・兄弟・アイロン台・現代・どうだい 結局 灯台下暗し。レンジは 暮らし の必需品。
電子レンジに守られて、おいしい飲み物ありがとう!(*^^*)
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